2012年10月19日金曜日

結婚式

先週の10日、最愛の姉が結婚式をあげました。



南青山のちいさなステキな教会で。




将来君と暮らすために千葉に越してくるまで、
埼玉の生家を出てからは、
20代はずっと姉と都内で二人暮らしをしていました。

その頃のストーリーは語り尽くせないほど、密なものでしたが、
とにかく荒くれ者だった私(笑)を、いつも姉はあたたかく癒してくれると同時に、
時には痛烈にわたしという人を問いただしてくれた、
マサキ君以外では唯一無二の存在でした。




じつはそんな姉と、私は出産を控えた臨月のときに、喧嘩。



「よりによってなんでこんな大切な時期に、そしてお互い幸せな時期に、
こうなってしまうんだろう」と悲しくて悲しくて何度も泣きました。


今から思えば、どんな動物でも出産を控えた親は、気が立っているものだし、
あの時の自分はある種どくとくな精神状態だったと思います。

その時はただただ混乱して、姉が遠く離れてしまったように感じ、
もう分かり合うのは無理なのかもしれない、とさえ思いました。


出産後に仲直りしたけれど、
なんとなくずっと、わたしの中で姉への思い、あの時の怒りの理由は
なんだったんだろう、と自分の気持ちがモヤモヤしていました。



でも、
さんざんいろいろあった父に手を引かれ、バージンロードを歩く姉は
ほんとうに幸せそうで、美しくって、わたしは涙が止まらず、
こちらをチラっと見て、にっこり微笑み「ありがとう」って言ってくれた瞬間に
すべてが吹き飛んでしまいました。


私たちは本当に心から、お互いの幸せを祈っていました。


ホンワカした雰囲気の姉は、誰にも優しく、誰からも愛されるタイプ。

でも、じつはとても自分に厳しく、固く心を閉ざして、
誰にも素顔を見せられない、甘えられないところがありました。


たぶん・・私もそういうところがあるけれど、
わたしにはずっとマサキ君がいてくれました。


「甘える」っていうと、ネガティブなイメージがどうしてもあるけれど、
甘えるというのは、相手にじぶんの感情を隠さず現せることなんですって。






私たちってナゼだか本当には、心をさらけ出すことは難しいイキモノ。。


さらけ出す必要なんてナイのかな?
そんなことないよね。



だから世界にただひとりでも、甘えることのできる人、さらけ出せる人、
そしてそれを受け止めてくれる人がいてくれたら、こんな幸せはありません。
それが最愛の人だったら、なおさら!


親や兄弟への甘えと、
愛する人への甘えってまたちょっと違うから。

自立してる人にこそ、甘える相手って必要なのかも。


そしてついに、姉にもおもう存分甘えることのできる人が現れました。

それはそれは、私が羨むほど(笑)


とってもお似合いのふたりです。




そして結婚式。
姉の、というのと、親になって初めて参列したお式ということもあり、
また格別な思いでした。


今は大切な大切な、宝物の森しゃんも、いつかこうして巣立っていく時が来るのだなぁと。


式なんてしない、という選択もあるけれど、大切に大切に育てた我が子の門出を、
こうして祝福する時間、というのは親にとって、とても幸せな時間なんだろうな、
と思いました。
うん、やっぱりいいもんだ!
なんかもう一回したくなった(笑)
日本人なんだから神前、白無垢と決めていたけど、ウェディングドレスもやっぱり素敵ですね。




そして最後に姉がとってもステキな詩を朗読したのでご紹介させてもらいます。


赤ちゃんは、ただミルクを与えられても、誰にも抱きしめられず、愛されなかったら
死んでしまうそうです。

今はヤクザ顔の父も、赤ちゃんだった時があるのです(笑)

そして若かった父は、きっと今のマサキ君が息子を愛するように、
きっと私たちを可愛がってくれたんだよね。



毎日まいにち、ギュっとしっかり抱きしめて、たいせつに生きていこう。




「わたしにふれてください」


もしわたしがあなたの赤ちゃんなら
どうぞ、わたしにふれてください。


今までわたしが、知らなかったやさしさを
あなたからもらいたい。


おふろにいれてください、
おむつを替えてください
おっぱいをください
きゅっとだきしめてください、
ほおにキスしてください
わたしの体をあたためてください
あなたのやさしさとあなたのくれる快楽が
わたしに安心と愛をつたえてくれるのです


もしわたしがあなたのこどもなら

どうぞ、わたしにふれてください
いやがるかもしれないし、拒否するかもしれないけど、
何度もそうしてください
わたしがどうしていやがるかわかってほしいから
おやすみなさい、と抱きしめるあなたの腕が
わたしの夜を甘くしてくれる
昼間にみせてくれるあなたのやさしさが
あなたの感じる真実を伝えてくれる


もしわたしがあなたの思春期のこどもなら

どうぞ、わたしにふれてください
もう大きくなったのだからなんていわないでください
あなたがわたしにふれるのをためらうなんて
思いたくない
あなたのやさしい腕が必要です
あなたのおだやかな声をききたいのです
人生は困難なもの、とわかったいま、
わたしの中の小さな子どもがあなたを必要とするのです


もしわたしがあなたの友達なら

どうぞ、わたしにふれてください
あなたがだきしめてくれると、
わたしはあなたにとって大切な人だとわかるから
あなたのやさしさが、おちこんでいる私も、
かけがえのない存在であることを
思い出させてくれるから
そしてひとりではない、と思い出させてくれるから
わたしにやすらぎをくれるあなたのありよう、
それだけがわたしが信じられるもの


もしわたしがあなたの愛の相手なら

そうぞ、わたしにふれてください
あなたは、情熱さえあれば、十分と思うかもしれない
でも、あなたの腕だけが、わたしの恐れをとかしてくれる
あなたのやさしくおだやかな指先をください
あなたにふれられて、わたしは愛されているということを
思い出すことができる
わたしはわたしなのだ、ということを
思い出すことができる


もしわたしがあなたの大きくなった息子なら

どうぞ、わたしにふれてください
わたしには、
抱きしめるべきわたしの家族はいるのだけれど
それでも、傷ついたときには
おかあさんとおとうさんにだきしめてほしい
おとうさん、あなたといるとすべてが違ってみえる
わたしが、大切なわたし、であると
思い出すことができる


もしわたしがあなたの年老いた父親なら

どうぞ、わたしにふれてください
あなたが小さかったときに
わたしがあなたにふれたと同じように
わたしの手をにぎり、わたしのそばにすわって
わたしを力づけてください
わたしの疲れた体によりそい、あたためてください
わたしは随分しわくちゃになってしまったけれど
あなたのやさしさに力づけられる


どうぞ,何も恐れないで

ただ、わたしにふれてください



――フィリス・K・デヴィス


原作者Phyllis K.Davis、翻訳者三砂 ちづる


7 件のコメント:

  1. おねえちゃんのご結婚おめでとう!

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  2. おめでとうございます〜〜〜〜〜!!!お姉様の幸福に、感動、感激。。。なつきちゃん、すばらしいエッセイをありがとう!涙がこぼれます。お姉様によろしくお伝えください〜〜〜〜♡

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  3. おめでとうございます〜〜〜〜〜!!!お姉様の幸福に、感動、感激。。。なつきちゃん、すばらしいエッセイをありがとう!涙がこぼれます。お姉様によろしくお伝えください〜〜〜〜♡

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    1. Unknownさん??でもなんとなく、

      こんな喜んでくれるの、Mさんの気がする^^


      ありがとうございます~~♡♡

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    2. あれ、Unknownさんになっっちゃってたの?これまた失礼〜〜〜
      私は麻紀よ♩♡

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