でっかいお腹でよっこらしょっと、ネギの草刈りをしていたら
ふと目の前に、これまた横綱級のでっかいお腹のカエルさん。
「あらーお互いでかい腹で大変ですね、カエルさん」
いつもの通り、ひとりごとのように、話しかけてみる。
しかし立派なお腹ですねぇ、今にもはちきれそう。
私は一人しか入ってないけど、カエルさんは何個の卵が入ってるのかな・・・
なんとなくまじまじと見つめていると、妊婦カエルさんも
じーーーーーーっと私の顔を見ている。
・・・・・・・・
じーーーーーーーーっ
あんまり動かず見つめるもんで、試しに、ツンツンしてみたけど、
やっぱりじーーーーーーっと見ている。。
こんなにカエルさんと見つめ合うのは初めてかも。
なんだか目がそらせなくて、やっぱりじーーーーーっと見つめ合っていると・・・
カエルさんの声が聞こえた。
「ねーえ、あなたもお腹に赤ちゃんがいるし、わたしにもお腹に赤ちゃんがいる。
この地球の未来は、あなたのその赤ちゃんのためにあり、
そしてわたしのこの赤ちゃんたちのためにも、あるのよ。
そのことを、忘れないで欲しいの。
そしてあなたには、そのことを、あなたの仲間たちにも
どうか伝えてほしいの」
・・・・・・うん、わかった。
忘れないよ。
あなたの写真を撮りたいから、カメラ取ってくるまで待ってて。
カメラを向けたら、さすがにお腹を隠されちゃった。
妊婦さんのお腹を撮るなんて、デリカシーなさすぎね、ごめんなさい。
もうカエルさんの声は聞こえず、気づいたら、ピョコーン、ピョコーンと向こうに
行ってしまった。
大根の花が、咲き誇っていた、ある春の日のことでした。
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